記事の本文はできたのに、タイトルだけが決まらない。キーワードを入れると不自然になり、自然に書くと何の記事なのか伝わらない。
SEO記事を担当していると、こうした迷いはよく起こります。
「タイトルは30字前後」と書かれた記事は多いものの、Googleはタイトルの文字数に上限を定めていません。実際に決めるべきなのは、検索結果で見切れる位置を踏まえて、主キーワードと読者が知りたい判断材料を左側に置くことです。
この記事では、文字数の考え方を公式の説明で確かめたうえで、タイトルを決める4つの手順と、BtoB記事の検討段階ごとに使い分ける7つの型を紹介します。避けたい悪い例の直し方や、公開後にタイトルを見直すタイミングもあわせて確認していきましょう。
SEOにおけるタイトルの役割

検索した人は、結果に並んだタイトルを見比べて、どの記事を開くかを決めています。順位が高くても、タイトルで内容が伝わらなければクリックされません。
ここでは、検索結果でタイトルがどのように使われるかと、Googleがタイトルを書き換える場合の2点を確認します。
検索結果で記事を開くかを決める材料になる
Googleの検索結果で青い文字で表示される見出しを、Googleは「タイトルリンク」と呼んでいます。タイトルリンクの主な材料は、HTMLのtitleタグ(ページのタイトルを指定する部分)に書いた文字です。
WordPressなどのCMSでは、記事タイトルの欄に入力した文字が自動でtitleタグに入ることが多いため、担当者がHTMLを触る必要はほとんどありません。考えるべきなのは、どの文字を、どの順番で並べるかです。
たとえば「経費精算システム 比較」で検索した人の前には、似たタイトルが10本ほど並びます。読者はその中から、自社の条件に合いそうな記事を数秒で選ぶことになります。
参考:SEO スターター ガイド | Google 検索セントラル
Googleがタイトルを書き換えることがある
タイトルリンクは自動で作られ、titleタグのほかに、ページの大見出し(h1)やSNS向けのタイトル(og:title)なども材料に使われます。そのため、titleタグに書いた文字がそのまま表示されるとは限りません。
Googleは、書き換えが起きやすい例として、内容が古いタイトル、ページの内容と合わないタイトル、同じ文言を繰り返す定型的なタイトルなどを挙げています。たとえば本文を更新したのに「2024年版」のまま残っているタイトルは、内容と合わないと判断されるかもしれません。
書き換えを避けるには、タイトルと大見出し、本文の内容をそろえておくことが基本です。
参考:Google 検索結果のタイトルリンク(見出し)の変更 | Google 検索セントラル
SEOタイトルの文字数の目安|上限はなく見切れる位置で考える

文字数は「何字以内に収めるか」より、「どこまで表示されるか」で考えます。公式の説明、実務で見ている表示の目安、本文の文字数の扱いの3つに分けて整理します。
Googleは文字数の上限を定めていない
Googleの英語版ドキュメントでは、titleタグの長さに上限はないと説明しています。検索結果では、必要に応じて、通常はデバイスの幅に合わせて切り詰められるとされ、30字を超えたら順位が下がるといった決まりは示されていません。
一方で、日本語版のドキュメントでは、不必要に長いタイトルや無駄な情報を避けるよう勧めています。長いタイトルは書けますが、後ろの部分は読者の目に入らないと考えておきましょう。
参考:Influencing your title links in search results | Google Search Central
28字前後で見切れることが多い
表示される文字数は、スマートフォンかパソコンか、全角か半角かで変わります。Shiroworks(シロワークス)の実務では、28字前後でタイトルが見切れることが多いと見ており、左側の28字に何を入れるかを先に決めています。
字数を数えて収めるより、見切れても伝わる並びにするほうが現実的です。位置ごとに入れる情報を、次のように分けて考えると決めやすくなります。
位置 | 入れる情報 | 例(仮の例) |
|---|---|---|
左端 | 主キーワード | 経費精算システムの比較 |
28字前後まで | 読者が判断に使う情報(数字・対象・得られること) | 中小企業向け7製品、料金と機能 |
見切れてもよい部分 | 補足、サイト名 | 導入前の注意点 |
たとえば「経費精算システムの比較|中小企業向け7製品の料金と機能、導入前の注意点」なら、見切れても「何を比べた記事か」は伝わります(製品数は説明のための仮の例)。
本文の文字数にも決まりはない
「SEO 文字数」で調べると、本文は何字以上が有利かという情報も出てきます。Googleは、検索で優先される文字数の設定は存在しないと明記しています。
字数を目標にすると、タイトルにも本文にも不要な言葉が増えがちです。読者の疑問に答えるのに必要な分量を書き、タイトルはその中身を短く言い表すことに集中しましょう。
参考:有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成 | Google 検索セントラル
SEOタイトルの付け方4ステップ

タイトルは思いつきで決めるより、手順に沿って作るほうが迷いません。次の4つの順番で進めましょう。
- 主キーワードを左寄せで入れる
- 重要な情報を左側に寄せる
- 上位記事と並べて見比べる
- 記事の中身とずれていないか確かめる

主キーワードを左寄せで入れる
最初に、記事で狙う主キーワードをタイトルの左端に入れます。検索結果では、検索した語と同じ言葉が太字で表示されることがあり、左にあると読者の目に入りやすくなります。
主キーワードが「SEO 外注」なら「SEO外注の…」「SEOは外注すべき?…」のように、検索語を崩さずに始めます。助詞を補う程度にとどめ、語順を大きく入れ替えないようにしましょう。
なお、主キーワードをどう選ぶかから見直したい場合は、以下の記事が参考になります。
▼あわせて読みたい
BtoBのSEOキーワード選定|顧客の課題から決める5ステップ
重要な情報を左側に寄せる
主キーワードの次には、読者がクリックするかを決める情報を置きます。数字、対象読者、記事で得られる判断材料などです。
たとえば「導入事例から学ぶ、経費精算システムの選び方」は、主キーワードが後ろにあり、見切れると何の記事か分かりにくくなります。「経費精算システムの選び方|導入事例で見る比較の基準」と並べ替えれば、左側だけで主題が伝わります(タイトルは仮の例)。
上位記事と並べて見比べる
案ができたら、実際に主キーワードで検索し、上位の記事タイトルを書き出します。その一覧に自分の案を並べて、クリックしたくなるかどうかを読者の立場で見比べます。
たとえば「〇〇 比較」のような検索では、上位に「〇〇の比較15選」「20選」のように数字の入ったタイトルが並ぶことも珍しくありません。Shiroworks(シロワークス)では、こうした検索で数字の有無によってクリック率がだいぶ変わると見ており、上位のタイトルに数字が入っているかを確認しています。
並べたときに、自分の案だけ判断材料が欠けていないかを確かめましょう。上位と同じ数字を入れる必要はなく、記事の中身に合う数字や対象を選びます。
記事の中身とずれていないか確かめる
最後に、タイトルが約束したことに本文が答えているかを確認します。タイトルに「5ステップ」とあれば、見出しにも5つの手順が並んでいなければなりません。
記事のh1とタイトルの意味がずれていると、前の章で触れたように、Googleがタイトルリンクを書き換える原因にもなります。タイトルは構成と一緒に決め、構成を直したらタイトルも見直しましょう。
なお、タイトルの前提になる見出しの組み立て方から確認したい場合は、以下の記事が参考になります。
▼あわせて読みたい
SEO記事構成の作り方|BtoB企業が執筆前に合意したい確認項目
BtoB記事で外さないタイトルの型7つ|検討段階ごとに使い分ける

タイトルの型は、思いつきで選ぶものではなく、検索意図の種類から決まります。主キーワードに「とは」「選び方」「費用」のような語が付いていれば、読者が何を知りたいかはおおよそ分かるからです。
BtoBの読者は、課題に気づいてから導入を決めるまで、段階ごとに違う言葉で検索します。ここでは検索意図を7つに分け、課題を知る段階、解決策を探す段階、比べて選ぶ段階の3つにまとめました。
検討段階 | 検索意図 | 主キーワードに付く語 | タイトルの例(仮の例) |
|---|---|---|---|
課題を知る | 意味を知りたい | とは、意味、違い | 生産計画とは?MRPとの違いと立て方の基本 |
課題を知る | 原因を知りたい | 原因、なぜ、できない | 在庫が合わない原因は?棚卸しの前に確かめる5つの点 |
解決策を探す | やり方を知りたい | 方法、やり方、進め方、手順 | 基幹システム移行の進め方|準備から本番切り替えまで6ステップ |
解決策を探す | 効果を知りたい | メリット、効果、デメリット | 勤怠管理システム導入のメリット|集計の手間と法令対応の変化 |
比べて選ぶ | 選び方を知りたい | 選び方、比較、おすすめ | 勤怠管理システムの選び方|比べる5つの基準と製品のタイプ |
比べて選ぶ | 費用を知りたい | 費用、料金、相場 | 業務システム開発の費用相場|依頼先別の目安と見積もりの見方 |
比べて選ぶ | 他社の例を知りたい | 事例、導入事例、成功事例 | 経費精算システムの導入事例|従業員規模別に見る運用の変化 |
主キーワードに意図を表す語が付いていないときは、上位記事のタイトルに多い型に合わせます。たとえば「勤怠管理システム」だけで検索して上位が「比較〇選」ばかりなら、読者は製品を比べて選びたいと判断できます。
課題を知る段階の型(意味・原因)
課題を知る段階の読者は、まだ製品やサービスを探していません。「〇〇とは」「〇〇 原因」で検索し、自分の状況を言葉にしようとしています。
意味の型では、「とは?」の後ろに、似た言葉との違いや、知った後にすることを足します。「とは?基礎から徹底解説」で終わらせると、どの記事も同じタイトルになり、違いが伝わりません。
原因の型は、「原因は?」と問いかけ、確かめる点の数や対策を後ろに置きます。BtoBでは、読者が社内で原因を説明する場面も多いため、「どこから確かめるか」が分かる言葉を選びましょう。
解決策を探す段階の型(手順・メリット)
解決策を探す段階の読者は、やり方や、取り組んだら何が変わるかを知りたがっています。社内で「取り組むべきだ」と説明するための材料を探している人もいます。
手順の型には、「どこから、どこまで」と手順の数を入れます。手順の数は本文の見出しの数とそろえるのが前提で、「6ステップ」と書いたのに見出しが4つしかなければ、読者は記事を信用しにくくなります。
メリットの型は、上司に説明する材料を探す読者に向いています。「メリット5つ」と数だけを示すより、「集計の手間と法令対応の変化」のように何が変わるのかを書くと、自社に当てはめやすくなります。
比べて選ぶ段階の型(選び方・費用・事例)
比べて選ぶ段階の読者は、問い合わせや資料請求に最も近い人です。タイトルで「この記事を読めば何を判断できるか」が分かると選ばれやすくなります。
選び方の型では、「選び方」の後ろに比べる基準や対象のタイプを入れます。製品を並べて紹介する記事なら、「勤怠管理システム比較12選|従業員数別の選び方」のように、紹介する数と読者の条件を一緒に示す方法もあります(製品数は仮の例)。
費用の型は、上司への説明や予算の申請に使える目安を探す読者向けです。「相場」だけで終わらせず、何別の目安なのか、見積もりの何を確かめられるのかを書き添えましょう。
事例の型は、自社と同じ規模や業種の会社がどう使っているかを知りたい読者向けです。「従業員規模別」「製造業の」のように、読者が自社と重ねられる条件をタイトルに入れます。
なお、タイトルだけでなく、企画から公開後の改善まで記事制作の流れ全体を確認したい場合は、以下の記事が参考になります。
▼あわせて読みたい
BtoBのSEO記事制作ガイド|企画・構成・執筆・編集・公開後の改善まで
避けたいSEOタイトルの悪い例4つと直し方

タイトルの失敗は、SEOを意識しすぎた場合と、読者を意識しすぎた場合の両方で起こります。よくある4つの例と直し方を、先に表で示します。
悪い例(仮の例) | 問題 | 直した例(仮の例) |
|---|---|---|
経費精算 システム 比較 おすすめ 選び方 経費精算 | キーワードを詰め込み、日本語として読めない | 経費精算システムの選び方|比較の基準とおすすめのタイプ |
これだけで必ず上位表示!最強のSEOタイトル術 | 記事の内容より大げさ | SEOタイトルの付け方|文字数の目安と外さない型 |
〇〇とは?基礎から徹底解説(同じ型が何本も並ぶ) | 記事ごとの違いが分からない | 〇〇とは?△△との違いと導入前に確認する3点 |
AIが出した案をそのまま採用 | 言い回しが不自然、中身とずれる | 人が読み直して語順と中身を直す |
キーワードを詰め込んで日本語として不自然
SEOを意識しすぎて、日本語としておかしくなったタイトルは避けましょう。実務でも、クライアントから懸念されやすいのはこのタイプです。
Googleも、同じ語句を何度も繰り返すことに意味はないとして、キーワードの詰め込みを避けるよう勧めています。関連するキーワードを全部入れようとせず、主キーワード1つと、読者が判断に使う情報に絞りましょう。
直すときは、声に出して読んでみるのが手軽です。助詞が抜けていたり、同じ語が2回出てきたりする箇所は、読み上げるとすぐに気づけます。
記事の内容より大げさに書く
「必ず」「最強」「これだけで」のような言葉は、目を引く一方で、本文で裏付けるのが難しい言葉です。Googleは、ページタイトルが内容を誇張していないかを、コンテンツの自己評価の観点として挙げています。
BtoBの読者は、記事を社内の検討資料として使うこともあります。誇張したタイトルは、記事だけでなく会社の信頼も下げかねないため、本文で言える範囲の言葉を選びましょう。
同じ文言が並んで記事の違いが分からない
「〇〇とは?基礎から徹底解説」のような型を、シリーズの記事すべてに使うのはよくある失敗です。サイト内に同じ文言が並ぶと、読者もGoogleも記事ごとの違いを見分けにくくなります。
Googleは、繰り返しや定型的な文言のタイトルを、書き換えが起きやすい例として挙げています。「とは?」の後ろには、その記事にしかない切り口を入れましょう。
AIの案をそのまま使う
タイトル案をAIで出すと、短時間で多くの候補を比べられます。ただし、AIの案には、語順が不自然なものや、本文にない内容を約束するものが混ざります。
AIで効率よく案を作っても任せきりにはせず、日本語としておかしいものは人が直してから使いましょう。候補を選んだら、主キーワードが左にあるか、見切れても主題が伝わるか、本文と合っているかの3点を確かめます。
公開後にタイトルを見直す2つのタイミング

タイトルは、公開したら終わりではありません。Shiroworks(シロワークス)では、クリック率が低いときと、リライトで記事の中身が大きく変わったときの2つを、タイトルを直す主なタイミングにしています。
上位なのにクリック率が低いとき
クリック率を確認する場所は、Search Consoleの検索パフォーマンスレポートです。クリック率はクリック数を表示回数で割った値で、クエリやページごとに、平均掲載順位と並べて見られます。
たとえば平均掲載順位が1〜2位なのに、クリック率が1%程度しかない記事は、タイトルを直す候補です。
Shiroworks(シロワークス)の経験上の目安では、上位に表示されている記事のクリック率はだいたい10%を超えます。それを大きく下回る場合は、タイトルが検索した人の期待と合っていない可能性を疑います。
ただし、クリック率は検索結果の画面の構成によっても上下するものです。米国の調査では、2026年7月のデスクトップ検索で、1位の記事のクリック率は約20%、AIによる概要が表示された検索に限ると約10%でした。
10%という数字は一律の基準ではありません。実際に検索して、広告やAIによる概要がどこまで画面を占めているかも確かめてから判断しましょう。
参考:検索パフォーマンス レポート(検索結果) | Search Console ヘルプ
参考:Google Organic CTR by Position | Advanced Web Ranking
リライトで見出しや検索意図が変わったとき
順位が低い記事をリライトすると、見出しの内容が大きく変わることがあります。検索結果を見直した結果、狙う検索意図そのものが変わったのに、タイトルだけが元のままという状態は避けましょう。
たとえば「〇〇とは」で基礎を説明していた記事を、比較検討の読者向けに書き直したなら、タイトルも選び方や比較の型に変えるのが自然です。本文とタイトルを一緒に直さなければ、リライトの効果も確かめにくくなります。
なお、どの記事からリライトするかを決めたい場合は、以下の記事が参考になります。
▼あわせて読みたい
リライトする記事の選び方は?優先順位の考え方と改善策を解説
SEOタイトルでよくある3つの質問

タイトルを付けるときに迷いやすい点を3つ取り上げます。
- 記事タイトル(h1)とtitleタグの関係
- サイト名を入れるかどうか
- タイトルを変えたあと、検索結果に反映されるまでの時間
Q. 記事タイトル(h1)とtitleタグは同じでよいですか?
同じで問題ありません。多くのCMSでは、記事タイトルの欄に入れた文字がh1とtitleタグの両方に使われます。
別々に設定する場合も、意味がずれないようにしましょう。Googleはタイトルリンクを作るときにページの大見出しも参照するため、内容が大きく違うと書き換えの原因になります。
Q. タイトルにサイト名は入れたほうがよいですか?
入れる場合は、短く添える程度で十分です。Googleは、先頭か末尾にサイト名だけを入れ、ハイフンやコロン、パイプなどの区切り文字で本文と分ける書き方を勧めています。
CMSやテーマによっては、サイト名が末尾に自動で付く設定もあります。左側の28字前後は主キーワードと判断材料に使い、サイト名は見切れてもよい位置に置きましょう。
Q. タイトルを変えたら、検索結果にはいつ反映されますか?
Googleがページを再びクロールしたあとに反映されるため、決まった日数はありません。Search ConsoleのURL検査ツールから、インデックス登録をリクエストすることはできます。
リクエストしても、すぐに反映されるとは限りません。変更した日を記録しておき、数週間単位でクリック率の変化を見ましょう。
参考:URL 検査ツール | Search Console ヘルプ
まとめ|SEOタイトルは左側で判断材料を伝える

Googleはタイトルの文字数に上限を定めていませんが、検索結果ではデバイスの幅に合わせて後ろが切り詰められます。主キーワードを左端に置き、28字前後までに読者が判断に使う情報を入れると、見切れても記事の中身が伝わります。
案を作ったら、上位記事と並べて見比べ、キーワードの詰め込みや誇張がないかを読み直してください。公開後は、上位なのにクリック率が低いときと、リライトで中身が変わったときにタイトルを見直しましょう。



