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BtoBのSEO記事の書き方|検索意図から相談につなげる執筆の手順

公開:更新:執筆:しろ
BtoBのSEO記事の書き方|検索意図から相談につなげる執筆の手順

SEO記事の書き方を調べると、結論から書く、キーワードを見出しに入れるといったコツはすぐ見つかります。ところが自社の商材について書こうとすると、何をどこまで書けば問い合わせにつながるのかが分からず、手が止まってしまう。

BtoBのSEO記事では、読んだ担当者がその場で導入を決められません。上司や経営層に説明できる材料を記事に入れ、根拠を確かめてから公開することが、一般的な書き方との大きな違いです。

この記事では、BtoBならではの3つの前提を整理したうえで、書く前の準備、本文を書く手順、書いた後の見直し方を順に紹介します。そのまま使える書く前と書いた後のチェック表も載せています。

BtoBのSEO記事が一般的な記事と違う3つの点

会議机に置かれた稟議書のファイルと製品資料、ボールペン

BtoBのSEO記事の書き方と一般的な記事との違いは、文章のテクニックより、読者と商材の前提から生まれます。

1つ目は、読んだ人がその場で導入を決められないことです。2つ目は、商材の説明に正確さが強く求められること、3つ目は、自社にしかない一次情報が他社の記事との差になることです。

読者がその場で導入を決められない

BtoCの商品なら、読者は「このチョコレートいいな」と思えば自分で買えます。BtoBでは、記事を読んだ担当者が「いい」と思っても、上司や経営層に説明し、稟議を通してはじめて導入が決まります。

検討期間も長く、記事を読んでいるのが担当者なら、その人の判断だけでは導入できません。

BtoB記事が読まれてから導入が決まるまでの流れ。担当者が記事を読む、資料を社内で回す、上司・経営層が検討する、稟議を通して導入する、の4段階を左から右へ矢印でつないでいる

そのため実務では、社内を説得できる情報を記事の中に用意しています。たとえば導入にかかる期間や体制、ほかの方法との違いを表にしておけば、担当者はその表を使って上司に説明できます。

記事の読者は担当者1人でも、その先には説明を受ける人が何人もいる、という前提で書きましょう。

商材の記述に正確さが求められる

BtoBの記事では、製品の機能、対応範囲、費用の説明が、そのまま導入の判断材料になります。記事に書いた機能が実際にはオプションだった、という食い違いがあると、商談や稟議の場で担当者が困ることになります。

ライターが調べて書いた商材の記述は、公開前に社内の詳しい人が確かめる流れにしておきましょう。専門性の高いテーマなら、専門家に内容を確認してもらう方法もあります。

なお、専門家に内容を確認してもらう進め方を知りたい場合は、以下の記事が参考になります。

▼あわせて読みたい
記事監修の進め方|BtoB記事の依頼の流れと監修者に確認してもらう範囲

一次情報が他社の記事との差になる

上位の記事を読んで要点をまとめただけの原稿は、すでにある記事と同じ内容になりがちです。Googleも、有用なコンテンツを判断する自己評価の質問として、独自の情報や分析を提示しているかを挙げています。

BtoBの記事で使える一次情報は、社内にあります。営業がよく受ける質問、導入前に顧客が迷った点、自社の進め方や判断の基準などは、ほかの会社には書けない内容です。

参考:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル

なお、キーワード設計から公開後の改善まで、記事制作の全体の流れを確かめたい場合は、以下の記事が参考になります。

▼あわせて読みたい
BtoBのSEO記事制作ガイド|企画・構成・執筆・編集・公開後の改善まで

書き始める前に準備する3つのこと

業界の参考書とノート、イヤホンを並べた勉強用の机

本文に入る前に、記事の前提をそろえておきます。

準備することは3つです。検索意図と読者の検討段階を確かめること、業界知識が足りないテーマなら先に学んでおくこと、記事を読んだ後に渡す資料を決めておくことです。

検索意図と読者の検討段階を確かめる

まず、狙うキーワードで検索する人が何を知りたいのかを確かめます。上位の記事を開き、どんな疑問に答えているかを見ると、読者が求めている答えの範囲が分かります。

BtoBでは、同じ読者でも検討段階によって知りたいことが変わるので、段階まで確かめておきましょう。たとえば「在庫管理 課題」で調べる人は課題を整理している段階で、「在庫管理システム 比較」で調べる人は導入先を選ぶ段階にいます。

調べた結果をもとに、見出しと各見出しで書く内容を構成として固め、それから本文に進みましょう。

なお、見出しの決め方や構成案の作り方を詳しく知りたい場合は、以下の記事が参考になります。

▼あわせて読みたい
SEO記事構成の作り方|BtoB企業が執筆前に合意したい確認項目

業界知識が浅いテーマはAIで学んでから書く

製造業や物流のように業界の前提が多いテーマでは、知識がないまま書くと、用語の使い方や課題の捉え方がずれます。そのため実務では、書き始める前に業界の知識をインプットしています。

最近使っているのはAIです。「この業界の知識をつけるためのカリキュラムを作って」と頼み、1日30分ほどで読めるテキストを作ってもらいます。

そのテキストをNotebookLMに読み込ませると音声解説を作れるので、毎日聞いてインプットしています。

参考:音声解説を生成する | NotebookLM ヘルプ

あわせて、競合メディアがどんなキーワードで記事を書いているか、どんなマーケティング施策を打っているかも見ています。業界で読者が使う言葉と、すでに書かれている内容が分かるため、自社の記事で何を足せばよいか判断しやすくなります。

記事を読んだ後に渡す資料を決める

BtoBの記事は、1本読んだだけで問い合わせまで進むとは限りません。担当者が社内で説明するときに使える資料があれば、記事を読んだ後の次の一歩になります。

実務では、稟議を通すために必要なお役立ち資料を用意し、記事と関連づけておくことを大事にしています。資料が社内で回り、上司にも「本当にいいね」と思ってもらうきっかけになるからです。

たとえば「生産計画の立て方」の記事なら、記事の中で手順を説明し、末尾で「社内説明用の比較表」をダウンロードできるようにする、といった組み合わせです(テーマは仮の例)。書き始める前に、どの資料へつなぐかを決めておきます。

なお、記事を読まれても問い合わせが増えないときの見直し方を知りたい場合は、以下の記事が参考になります。

▼あわせて読みたい
オウンドメディアの問い合わせが増えない原因は?5つの確認ポイント

BtoBのSEO記事を書く4つの手順

オフィスのデスクでノートパソコンに向かい原稿を書く担当者

構成ができたら、いよいよ本文です。結論から書く、キーワードを自然に入れるといった基本は、一般的なSEO記事と同じです。

ここでは、BtoBの記事で差が出やすい4つの手順を順に説明します。リード文で検索意図に答えること、見出しごとに答えから書くこと、社内で説明できる材料を入れること、スマホで読める長さに区切ることです。

リード文で検索意図に答える

リード文は、記事の中でも特に大事な部分です。検索した人の悩みに共感し、その答えが書いてありそうだと思ってもらえるかで、本文を読むかどうかが決まります。

ここを外すと、せっかく来てくれた人がそっと閉じてしまいます。リード文には、次の3つを入れておきましょう。

要素

書くこと

記入例(仮の例)

共感

読者が置かれた状況や悩み

在庫管理システムを比べ始めたが、どれも同じに見えて社内に説明できない

答えの要約

検索した疑問への短い答え

比べるときは、機能の数より自社の業務に合うかを先に確かめる

得られること

読み終えたときに手元に残るもの

比較の観点と、社内説明に使える比較表の例

見出しごとに答えから書く

各見出しの本文は、見出しの問いへの答えから書き始めます。理由や条件、具体例はその後に続けます。

見出しは読者への約束です。「〇〇の具体例」という見出しなら、最初の段落で具体例を出しましょう。

前置きが続くと、読者は「具体例はどこで出てくるのだろう」と探しながら読むことになります。

社内で説明できる材料を入れる

BtoBの記事では、読んだ担当者が上司に説明するときに、そのまま使える材料を入れます。説明する相手が知りたいのは、何が変わるのか、どれくらいの手間と費用がかかるのか、ほかの方法と比べてどうなのか、といった点です。

材料

記事での入れ方

比較

ほかの方法や製品の種類との違いを表にする

条件

どんな企業や状況に向いていて、どんな場合は向かないかを書く

手間と期間

導入や運用に必要な作業と、社内で担う作業を分けて書く

根拠

数字や仕様には出典を付け、自社の情報は時点を書く

表は、担当者がそのまま社内資料に貼りやすい形式です。数字を入れるときは、出典や「仮の例」の注記を必ず添えます。

スマホで読める長さに区切る

BtoBの記事も、スマホで読まれる前提で書きましょう。1段落に3文、4文と続くと、スマホでは画面いっぱいに文字が並び、読む気をなくしてしまいます。

実務では、1段落を2文までにして空行を入れ、並列の情報は箇条書きに、比べる情報は表にしています。書き終えたら、一度スマホの画面で開いて、文字が詰まって見える箇所がないか見てみてください。

書く前と書いた後のチェック表

クリップボードに挟んだチェックリストと赤ペン

ここまでの内容を、書く前と書いた後に確かめる項目として表にまとめました。自分で書くときにも、ライターの原稿を受け取ったときにも使えます。

書く前・書く・見直すの3段階を左から右へ並べた図。書く前は検索意図と資料、書くときは答えと材料、見直しでは根拠と読みやすさを確かめる

書く前に確かめる項目です。1つでも答えられない項目があれば、本文に進む前に決めておきましょう。

項目

確かめること

検索意図

キーワードで検索する人が知りたいことを一文で書けるか

読者の検討段階

課題の整理、比較、導入の準備のどの段階の読者か

社内で説明を受ける人

担当者の先で、誰が何を判断するか

業界知識

用語や業界の前提を、読者と同じ言葉で説明できるか

一次情報

自社の進め方、よく受ける質問など、社内にしかない情報を用意したか

記事の後に渡すもの

記事からつなぐ資料や問い合わせ先を決めたか

書いた後に確かめる項目です。次の章で、特に見落としやすい3つを詳しく説明します。

項目

確かめること

誤字脱字

時間を置く、声に出す、AIでチェックするなどして読み直したか

見出しと本文

各見出しで約束した内容が、本文の最初のほうに書かれているか

断定と数字

言い切りや数字に根拠があるか。なければ表現を弱めたか

商材の記述

機能・費用・対応範囲を、社内の詳しい人が確かめたか

リード文

共感、答えの要約、得られることが入っているか

読みやすさ

1段落2文までか、スマホで詰まって見えないか

書いた後に必ず見直す3つのこと

印刷した原稿に赤ペンで書き込みながら見直す編集者の手元

書き終えた原稿は、公開前に必ず読み直します。チェック表の中でも、実務で毎回見ているのは誤字脱字、見出しと本文の対応、断定と数字の根拠の3つです。

誤字脱字

誤字脱字は基本ですが、BtoBの記事では読者の信頼にかかわります。製品名や社名、業界用語の表記を間違えると、内容まで不正確だと受け取られかねません。

書いた直後は、頭の中にある文章のつもりで読んでしまうため、誤りに気づきにくいものです。時間を置いてから読み直すか、声に出して読むと見つけやすくなります。

最近は、誤字脱字のチェックをAIに任せて効率化することもできます。原稿を貼り付けて、次のように頼んでみてください。

  • 次の原稿から、誤字脱字、変換ミス、表記の揺れを探してください。
  • 見つけた箇所は「元の文」「修正案」「理由」の3列の表で示してください。
  • 文章の言い回しや内容は変えず、誤りの指摘だけにしてください。
  • 製品名・社名・業界用語は、次の正式な表記と照らしてください:(正式な表記を並べる)

正式な表記の一覧を渡しておくと、製品名や業界用語の誤りも拾いやすくなります。AIが挙げた修正案は、採用する前に人が原稿と照らして確かめましょう。

見出しで約束したことが本文にあるか

読み直すときは、見出しに対して読者が知りたいことが本文に書かれているかを確かめてください。書いている途中で話がそれると、見出しと本文がずれたまま残ることがあります。

たとえば「導入時の注意点」という見出しなのに、本文が製品のメリットの説明で終わっていれば、読者の疑問は解決しません。見出しだけを順に読み、各見出しの答えを本文から一文で抜き出せるかを試すと、ずれに気づけます。

断定と数字に根拠があるか

「〜です」と言い切っている文や数字を書いた箇所に、根拠が書かれているかを確かめましょう。BtoBの読者は、記事の内容を社内で説明に使うため、根拠のない数字はそのまま社内に広まってしまいます。

根拠を示せない場合は、断定しすぎていないか、主観に寄っていないかを見直してください。たとえば「導入すれば工数が半分になる」と書くなら出典を付け、出典がなければ「工数を減らせる場合がある」のように、確かめられた範囲の表現に直します。

SEO記事の書き方でよくある3つの質問

開いたノートの上に置いた付箋とシャープペンシル

SEO記事を書き始める担当者から出やすい、文字数、AIの使い方、タイトルを決めるタイミングの3つの疑問に答えます。

Q. 何文字くらい書けばよいですか?

決まった文字数はありません。Googleも、優先する文字数の設定は存在しないと明記しています。

文字数は、検索意図に答え、社内で説明できる材料を入れた結果です。字数を埋めるために一般論を足すと、かえって読みにくくなります。

参考:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル

ただし、上位記事の文字数は目安として確かめておきましょう。ラッコキーワードの見出し抽出の機能にキーワードを入れると、上位記事の見出しと一緒に平均の文字数も表示され、参考にできます。

注意したいのは、上位記事との差が大きすぎる場合です。たとえば競合が1万字ほどで書いているテーマを3,000字で書くと、読者に必要な情報が足りていないことが多く、上位には上がりにくくなります。

参考:ラッコキーワード | ラッコ株式会社

Q. AIで書いた記事でも問題ありませんか?

AIを使ったかどうかだけで評価が決まるわけではありません。Googleは、コンテンツの制作方法ではなく品質を評価するとしており、検索順位の操作を主な目的にした生成はスパムポリシーの対象になります。

AIで書いた記事でも、人の目でしっかり編集すれば問題ありません。事実や出典の確認、商材の記述の確認は人の仕事で、この記事で紹介した書いた後のチェック表は、AIで作った下書きの見直しにも使えます。

注意したいのは、AIで100本、200本と一気に記事を量産するケースです。人の編集が追いつかず低品質な記事が増えると、Googleのスパムポリシーにある「大量生成されたコンテンツの不正使用」に該当するおそれがあります。

Googleは、生成AIなどで読者にとっての価値をほとんど加えずに大量のページを作ることを、この不正使用の例に挙げています。本数より、1本ずつ人が確かめられる量で進めましょう。

参考:AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス | Google 検索セントラル ブログ

参考:Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー | Google 検索セントラル

Q. タイトルはいつ決めますか?

構成を作る段階で仮のタイトルを決め、本文を書き終えた後に見直すのがおすすめです。書いているうちに記事の中心が変わることがあるため、本文と合っているかを最後に確かめましょう。

なお、検索結果でクリックされるタイトルの付け方を知りたい場合は、以下の記事が参考になります。

▼あわせて読みたい
SEOタイトルの付け方|文字数の目安とBtoB記事で外さない型

まとめ|読者が社内で説明できる記事を書こう

打ち合わせスペースで原稿を見ながら相談する担当者と編集者

BtoBのSEO記事では、読んだ担当者がその場で導入を決められません。商材の正確さと、自社にしかない一次情報も求められます。

書く前に検索意図と読者の検討段階、記事の後に渡す資料を決め、リード文と各見出しでは答えから書きましょう。書いた後は、誤字脱字、見出しと本文の対応、断定と数字の根拠をチェック表で確かめてから公開します。

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